このレポートは
僕が20歳まで童貞だった非モテから
美女にモテまくる男になる
『下克上エピソード』です。
【前回のあらすじ】
東カレで出会った現役モデルの美女と付き合い、人生最高の恋愛を手に入れたサムハラ。しかし、彼女のレベルの高さに自分が釣り合っていないという劣等感が募り、励まされるほど“自分の薄さ”が突きつけられていく。彼女からは華やかな世界のマナーや知識を多くもらう一方、自分は何も与えられていない──その現実が胸を刺す。
結局、破局の原因は自分の“人としての未熟さ”。芯・胆力・哲学・器…すべてが足りなかった。
「美女と長期的に続く男になるには、恋愛テクではなく“生き方”を磨く必要がある」と悟ったサムハラは、借金して高額コンサルを受け、未知の世界へあえて飛び込み、夜の店でも働きながら人間的成長を追求。
そしてついに、「美女を知りたいなら、美女が集まる環境で働け」という助言を受け、夜の世界へ飛び込む決意を固める
【前回までの記事↓】
1,俺の人生終わってんだけどwwww落ちこぼれからの成り上がり サムハラ転生Ver1
2,非モテ陰キャがサムハラがあこがれの大学生になった結果ｗｗｗ…….地獄落ち＞＞＞～落ちこぼれからの成り上がりサムハラ転生Ver2
3,え、人生初彼女と１週間で別れたんだがｗｗｗなんか質問ある？ 落ちこぼれからの成り上がり～サムハラ転生Ver3
4,サムハラが女の子に存在を否定された瞬間～落ちこぼれからの成り上がりサムハラ転生Ver4
5,頭のおかしい会社に洗脳されたサムハラの行方…..～落ちこぼれからの成り上がりサムハラ転生Ver5
6,営業で学んだ知識を使ったら恋愛戦闘力が1000を超えた話～落ちこぼれからの成り上がりサムハラ転生Ver6
7.人権がない会社のワクワク入社体験記～落ちこぼれからの成り上がりサムハラ転生Ver7
8.女に飢えたバケモノが地獄の底なし沼に片足を突っ込む～落ちこぼれからの成り上がりサムハラ転生Ver8
9.美女が集まる『東カレ』の存在を知り、地獄の底なし沼に両足を突っ込む～落ちこぼれからの成り上がりサムハラ転生Ver9
10.非モテ童貞だった男。まさかの現役モデル美女と付き合う～落ちこぼれからの成り上がりサムハラ転生Ver10
11.さようなら、初めて本気で愛した人よ～落ちこぼれからの成り上がりサムハラ転生Ver11
江戸のムスカ大佐とは俺のことだ
「目がぁ、俺の目がぁぁぁぁあああ」
ここは、欲望と金が渦巻く六本木にある
とあるサパー。
ネオンの光がゆらめき、
シャンパンタワーの泡が
ゆっくり落ちていく。
そのトイレで、俺は失明していた。
嘘じゃない。
本当に、目が見えなくなっていた。
——どうして俺は、こんな場所にいるんだろう。
最初のきっかけは
恋愛コンサルの講師に言われた一言だった。
「美女を理解したいなら、
彼女たちの世界に入ってみろ。」
その言葉に背中を押されて、
俺は港区の夜に足を踏み入れた。
頭で理解するだけじゃダメ。
本物の美女は、
在り方を感じて口説く。
この世界の価値観、空気、温度。
全部、肌で浴びなきゃ
本当の意味で美女を攻略なんてできない。
その結果、俺は
大きすぎる代償
を払うことになる。
そこにいたのは
金と虚栄で繋がった人間たち。
ロレックスをつけた腕でシャンパンを掲げ、
口では「夢」や「努力」を語りながら、
目の奥では“支配”と“欲”が蠢いていた。
男たちは成功を競い、
女たちは虚像を演じる。
キャバ嬢が
会員制barの個室で全裸になり、
男に媚びて腰を振り、
超高級ホテルのVIPルームでは
金持ちが手を出してはいけない女の子を蹂躙し、
西麻布の地下では
女経営者が欲望のままに
イケメンをムチで叩いていた。
汚い大人たちが、
今日も金という名の暴力で
純白だった男女を濁った色に染めていく。
「10万のシャンパン入れるからさぁ、
今ここでキスしてよ。」
「どうせお前も金くれる男にだけ腰振ってんだろ？
俺にもやらせろよ。」
「今日はお前をシャブで
潰すまで帰らねえから。」
「あいつ俺の金、持ち逃げしやがった。
地の果てまで追いかけて殺す。」
「あの会社、密告されて国税に
全部持っていかれたらしいよ。」
「この株は今買い。絶対上がる。
俺の言うこと信じろ。」
「あなた最近、事故に遭った人いません？
右肩に強い念を感じます。」
こんな会話が
日常のように飛び交う世界。
その中で俺は、
ひたすら“リアル”を観察した。
どういう男に
女の瞳が潤むのか。
どんな言葉に反応し、
どんな沈黙に心を許すのか。
それは心理学じゃなかった。
恋愛本でもなかった。
港区特有の生態学だった。
視線。
仕草。
呼吸のリズム。
港区の夜は、
感情の戦場。
そんな戦場のど真ん中に今日も俺はいた。
時刻は25時。
「よう、サムハラ。今日も来てやったぜ。
とりあえずテキーラ飲めよ。」
テーブルの上に
丁寧に5個置かれたテキーラ。
意図を理解した俺は、
手を使わず、口だけで持ち上げ
グイッと飲む。
喉を焼く熱が
ゆっくり胃に沈んでいく。
アルコールの匂いと
隣の席の香水が混ざり合い、
夜風に乗って甘く濁る。
目の前には
俺のことを気に入ってくれた
成金社長。
こいつは毎回
俺に酒を飲ませてくる。
笑い声が響くたび、
空気が少しだけ汚れていく気がした。
それでも俺は、
笑って飲み干した。
港区の夜は、
キラキラしすぎて、
時々、吐き気がする。
あの違和感は、
最初からずっとあった。
みんな楽しそうなのに、
どこか壊れかけている。
笑顔の裏には疲労と焦燥。
それを隠すようにテキーラを煽る。
俺もその一人だった。
けれどその夜、
“何か”が違った。
照明がやけに暗く感じる。
音楽が歪んで聞こえる。
視界の端が滲み、
目の前の社長の顔が
ゆっくり“三人”に増えていく。
「おう、お前今日もやるやんけ！」
Sが肩を組んで笑った瞬間、
俺の世界は——
漆黒に染まった。
突然の吐き気。
立っていられない。
他の従業員に交代をお願いし、
手探りで壁をなぞりながら
トイレへ駆け込む。
トイレの鏡の前。
蛇口をひねり、水を顔にかける。
だけど、鏡の中の俺が——
見えない。
光も、形も、色も消えた。
そこにいるはずの自分が、
どれだけ目を凝らしても見えない。
ただ、瞼の裏に広がる闇の中で、
白と黒の点々だけがぐるぐるとうねり続けた。
見えない
見えない見えない見えない
見えない見えない見えない見えない見えない見えない見えない見えない見えない
見えない見えない見えない見えない見えない見えない見えない見えない見えない
見えない見えない見えない見えない見えない見えない見えない見えない見えない
見えない見えない見えない見えない見えない見えない見えない見えない見えない
目が、見えない…
「ダメだ、
もう立っていられない。」
吐き気を催した僕は、
便器に顔を突っ込み、
ゲロを思いっきりぶちまける。
そこからは
唐突な後悔とともに
badが俺を襲う。
あぁ、
気持ち悪い
気持ち悪い
胃の中がひっくり返りそう。
胃が痙攣するたびに、
内臓が潰れるような感覚が走る。
吐き出しても吐き出しても、
まだ残っている。
胃の底にこびりついた黒い泥を、
必死に外へ押し出そうとするように
身体が勝手に動く。
全身が痺れているのに、
気管支から頭にかけて
スーッとしている。
まるで肺の中に大量のミントを詰めたような状態
瞼は重く
目も開けれない。
上下の感覚も、
時間の流れも消えた。
自分が今床に立っているのか？
それとも倒れているのか？
遠くの方で、
誰かの声がした。
けれど、
それが現実の音なのか、
頭の中の残響なのか、
判別がつかない。
世界が波打っている。
光も音も、
全部が遠ざかっていく。
その中で、
最後に感じたのは、
“自分という存在が
液体になって流れ出していく”
ような感覚だった。
どのくらいたっただろうか？
頬に生暖かい感覚を感じる。
そうだ、
僕は目が見えなくなって、
急に吐き気を催し
トイレに駆け込んだのだ。
頭がズキズキする。
恐る恐る目を開けるが、
視界はまだ奪われたままだった。
途端に僕を恐怖が襲う。
見えない。
何も、見えない。
目を開けても、
閉じても、
同じ闇。
それが現実だと気づいた瞬間、
全身の血が
凍るような感覚に襲われた。
手を前に伸ばしても、
何も掴めない。
壁に触れようとしても、
空を切るだけ。
自分がどこに立っているのか
すらわからない。
「終わった…」
その言葉が、
自然に口からこぼれた。
頭の中に、
これまでの時間が
走馬灯のように流れていく。
ゲームもできない。
映画も見れない。
気になってた漫画やアニメの続きも
夜の街のネオンも、
仲のいい友達の顔も
自分の両親の顔も
大好きな女の顔も
もう二度と
見ることはできないのか。
ただ生きているだけの
“存在”に成り下がる。
この先、
誰かの世話になり、
迷惑をかけながら生きるのか。
そんな自分を、
誰が愛してくれるというんだ。
目が見えないという事実が、
痛みではなく
“絶望”
として心を支配していく。
無力だ。
本当に、
何もできない。
何度も瞬きをする。
そのたびに、
瞼の裏の闇が波打つ。
頭の奥がズキズキと痛み、
こめかみが脈打つ。
どれくらいそうしていただろう。
その時だった。
扉が開いたような音がして
頬に、
何かが触れた。
冷たい。
いや——
少しずつ、温かい。
空気が動いた。
かすかに、
人の声が聞こえる。
「大丈夫ですか？」
その瞬間、
闇の中に、
かすかな光が滲んだ。
最初は霧のようにぼやけていたそれが、
徐々に、
輪郭を取り戻していく。
白。
壁の白。
ゲロまみれの自分の手。
便器の縁。
ぼやっとした輪郭が
浮かび始める。
世界が、
戻ってきた。
目が見える。
視界が戻ったという事実に、
喉の奥から
勝手に笑いが漏れた。
「見える…
やったぁぁぁ、見えてる！！！！
俺はまだ見えている！！！！！
よかった、本当によかった。」
涙なのか汗なのかわからないものが
頬を伝い、
その生温かさが、
確かに
現実を教えてくれた。
俺は、
こうやって
地獄から生還した。
この記憶は
俺の頭の中から
一生忘れることはないだろう。
あの夜、
視界が真っ暗になった後、
数日考え続けて
一つの本質に至った。
「人間は、すべてを失って初めて生を実感する」
目が見えなくなるという恐怖は、
想像を超えていた。
世界が途切れ、
音も光も、
何もかもが
自分の外に消えていく。
その時、
頭の中に浮かんだのは、
金でも女でもなく、
当たり前の日常だった。
当たり前に見えていた景色を、
もう一度見たい。
それだけだった。
笑う女たちの顔も、
金に群がる男たちの顔も、
全部
どうでもよくなった。
俺が本当に求めていたのは、
「人に見られる自分」
じゃなくて、
「自分が見たい世界」
だったんだ。
それに気づいた瞬間、
地獄の底で、
静かに
“価値の反転”が起きた。
これまでの俺は、
誰かの評価を得るために
生きていた。
イケてると思われたい。
金を持ってると思われたい。
美女を抱いてると思われたい。
でも、
視界を失った瞬間、
そんな幻想が
一瞬で崩れ落ちた。
見栄も欲も、
命があってこその遊びだ。
そして、
生きている限り、
何度でも“自分を作り直せる”
ということにも気づいた。
死にかけたその夜に、
俺はようやく、
生まれ変わったんだと思う。
余談だが
それ以外にも
たくさんのことを経験した。
働いていたラウンジに
機動隊が突入してきて
関⚪︎連合と機動隊の衝突に
巻き込まれたり
店内で喧嘩が始まって
片方が顔から血を流し
壁に血飛沫が飛ぶくらいの喧嘩を
とめに入って
後処理をしたり、
自分が絶対に会えないような、
芸能人や大手企業重役幹部の接待なども
させていただいた。
酒に酔っ払った状態で
ラーメン屋に行き、
意識を失った瞬間に
頭をラーメンの中に突っ込んで
ラーメンまみれになったり。
エントランスでヤクザと揉めて、
殴る蹴るの暴行を加えられ、
後日お詫びに
上の人から
焼肉をご馳走になったり。
酒に酔ったキャバ嬢に絡まれて、
アフター終わりに
こっそり家でヤッたり。
有名キャバ嬢の誕生日を
プライベートな空間で
一緒にお祝いしたり。
ぶっ飛んだ非日常を
経験できた。
港区美女にモテる男と
モテない男の違いも
言語化できたし、
飲みの場で、
どういうムーブが
自分の格を落として
嫌われるのか？
逆に、
イチ飲み要因でも
どういうムーブをしたら
自分の格を落とさずに
次に繋げられるのか？
金持ちや擦れた女との
仲良くなり方
ヤカラ系との
うまい付き合い方
隠キャ感を消して
場の空気に馴染む方法
などのたくさんのことを受け取れた。
ただ、
酒を飲むのが辛すぎる。
元々両親も、
両家の祖父祖母も
全く飲めない体質。
医者に相談したが、
「アルコールが神経系に作用するタイプですね。
過度なお酒の利用は控えましょう。」
と言われる始末。
可愛い女の子を見れないなんて
俺の生き甲斐が失われるようなもの
“酒を飲んで口説く”という当たり前が、
俺にはもう許されない。
最初は悔しかった。
周りの男たちは
テキーラ片手に笑いながら、
女の腰に手を回して、
軽いノリで口説いていく。
でも俺は
それができない。
じゃあどうする？
答えは一つだった。
酒なしで口説ける男になるしかない。
つまり、
素面のままで女を惹きつける力を
身につけるということ。
会話、
表情、
間、
視線、
空気。
一つひとつの要素を磨いて、
“酔わなくても酔わせられる男”
になる。
生き方の再定義であり、
縛りだ。
これからは、
酒の勢いで女を支配するんじゃなく、
“俺自身の魅力”で
女を支配する。
女の心を酔わせるのに、
アルコールはいらない。
必要なのは、
“感情の温度”と
“意図の明確さ”
だけだ。
酒が俺から女の口説く手段を
一つ奪ったが、
代わりに
「人を本質で惹きつける力を身につける機会」
という、覚悟をくれた。
あの夜、
地獄の底で失明したのは、
ただの不幸なんかじゃない。
あれは、
俺という男の
モテの再構築の始まりだったんだ。
「そうと決まれば、
今までの仕事に別れを告げて
転職しなきゃな…」
そうしてサムハラは
自分の環境を変えて
成長するために
新しい一歩を踏み出した。
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